このシングルは、「Bobby Brown」のドイツでの3枚目のシングルリリースとなり、ライコディスクにとっては、「Strictly Commercial」というコンピレーションのプロモーションの最初の機会となった。最初の2曲はそのリリースに含まれていた。スリーブは1991年に発売された「ボビー・ブラウン」の復刻版とよく似ている。「The Torture Never Stops」は、「Zappa In New York」を構成するライブ・コンサートからの曲だが、オリジナルの2枚組LPや「Läther」には収録されていない。この曲は「Zappa In New York, Läther」のCD版に収録された。「Bobby Brown」と「Valley Girl」は、オリジナルのアルバム・マスターと同じだが、やはり「Valley Girl」は1993年のシングルのようにすぐに色あせてしまった。「Zoot Allures」に収録されていた「The Torture Never Stops」のスタジオ・バージョンは、「Thing-Fish」ではオーバーダビングされて「The 'Torchum' Never Stops」と改題された。「The Torture Never Stops」と後の 「Dong Work For Yuda」では、歌詞の中に"鉄のソーセージ"が出てくる。

　12インチのパッケージは、黒いスリーブに右上にタイトルと注釈が書かれたシールが貼られただけの質素なものだった。CDシングルは、よりプロフェッショナルなパッケージになっている。ジャケットには「Bobby Brown」と書かれていたが、レーベルには「Bobby Brown Goes Down」と書かれていた。エンディングのセリフはアルバム・マスターが使用された。この時、「Bobby Brown」はドイツのチャートには登場しなかった。

　「The Torture Never Stops」は、1975年春のツアー中に「Why Doesn't Somebody Get Him A Pepsi? 」として、キャプテン・ビーフハートのヴォーカルでラフな形で初演された。この初期バージョンは、「Stage Vol.4」と「Cheep Thrills」に収録されている。1976年初期のラインナップのより発展したバージョンの「Torture」は、「FZ:OZ」で聴くことができる。「Zoot Allures」のスタジオ・テイクに収録されていた"レクリエーション・アクティビティ"は、「フィリー'76」バージョンの背景に使われている。「Beat The Boots II: Conceptual Continuity」には、1976年11月19日のミシガン州デトロイト版があった。1976年12月の年末ニューヨーク公演の拡大ラインナップでは、12月27日と29日に「The Torture Never Stops」が演奏された。このCDシングルに収録されている29日のバージョンは、12月27日の公演のみを収録した「Zappa In New York 40th Anniversary Deluxe Edition」には、なぜか収録されていない。

　1976年までの「The Torture Never Stops」のライブは非常に地味なものだったが、1977年のライブではザッパのギター・ソロがますます強力になり、曲のテンションが高まっていった。1977年初期のバンド・バージョンはどれもリリースされていないが、ハロウィーン・ウィークの6つのバージョンが「Halloween 77」に収録されている。ザッパの「Thorture 」ソロの最初のピークは、1978年初頭に訪れた。その時代のソロのひとつが、前述の「"Sheik Yerbouti」の「Rat Tomago」である。

　 1978年2月に行われた「The Torture Never Stops」のフルパフォーマンスは、他にも2つあり、「Stage Vol.1」、「Stage Sampler」、「Hammersmith Odeon」に収録されている。ザッパの「Thorture」ソロの第2のピークは、1980年の秋だった。「Buffalo」には、その時の「Thorture」のフル演奏が収録されている。「Torture」の「Beat It With Your Fist」というソロは、「Return Of The Son Of Shut Up 'N Play Yer Guitar」で聴くことができる。1980年秋に行われた「Torture」中のインプロビゼーションは、「The Jazz Discharge Party Hats」として「The Man From Utopia」とスティーブ・ヴァイの「Secret Jewel Box」第2巻に収録され、「Tracy Is A Snob」と「Emperor Of Ohio」というインプロビゼーションは「Stage Vol.6」に収録されている。

　1981年のハロウィーン・ギグでの「Torture」の演奏は、ビデオ「The Torture Never Stops」とCD「Beat The Boots I: As An Am」に収録されている。この曲は、12月23日にロサンゼルスのユニバーサル・アンフィシアターで行われた1984年最後のショー「Tinsel Town Rebellion」の中でも演奏された。1988年のバンドは「The Best Band You Never Heard In Your Life」で「Torture」の演奏（2パート）を聴くことができ、そのツアーのソロは「Trance-Fusion」で「Gorgo」と「After Dinner Smoker」というタイトルでリリースされている。